【DTMをはじめたい!】ボーカロイドで曲を作るための準備
まずは曲の基本から
音楽の基本として「メロディ」「リズム」「ハーモニー」の3つが重要と言われています。
歌モノであれば「メロディ」は歌。
「リズム」は一般にはドラム、「ハーモニー」はそれ以外の楽器で作るのが一般的です。
「1人で全部の楽器ができる!」という人であれば全部演奏して録音できるかもしれませんが、普通は誰かに演奏をしてもらったり演奏を打ち込みで作ったりします。
打ち込みとは、パソコンのツールやシーケンサというデータ再生機能を持った機器を使用して自動演奏を可能にするためのデータを作ることを言います。
簡単に言えばパソコンやシーケンサで使用できる楽譜を作ることです。
このようにパソコンを使って作る音楽制作のことをDTM(Desk Top Music)と言います。
今回はDTMでボーカロイドが歌う曲を作るまでの手順を順番に説明してみたいと思います。
まずはパソコンとオーディオインターフェイスを用意する
DTMにしても宅録で加工するにしても、パソコンとオーディオインターフェイスがなければ始まりません。
ギターやベースを録音してバンドサウンドを目指すにしても、フルデジタルなEDMを追及するにしてもIn/Outがしっかりとしたオーディオインターフェイスが必要になります。
パソコン本体にはフォン端子が付いていることはほぼないので、歌モノでマイクを使用する場合もオーディオインターフェイスが必要です。
そしてほとんどのオーディオインターフェイスにはDAW(Digital Audio Workstation:音楽制作ソフト)が付属していますので、パソコンとオーディオインターフェイスがあればとりあえずの制作環境を作ることができます。
オススメはSteinbergやPresonusなどのDAWを制作しているメーカーのインターフェイスです。
参考:【ランク別】オーディオインターフェイスの選び方。おすすめ機種
価格も安く同メーカーのDAWとの相性も良いので、これから始める方は無理をせずにこの2メーカーから選択する方が良いと思います。
レベルが上がれば自然と必要なものが見えるようになります。
注意しなければならないのはオーディオインターフェイスは接続に使用するケーブルの規格に種類があることで、一般的なPCにはUSBポート、MacintoshにはThunderboltポートが付いていることが一般的です。
オーディオインターフェイスもこれに準じた規格のものが必要になりますので、自分が使用しているPCに合ったものを選択してください。
参考:ケーブル&コネクタ図鑑
環境をセットアップする
パソコンの電源を入れてとりあえず使えるようにしたらオーディオインターフェイスをパソコンと接続します。
昨今ではほとんどのオーディオインターフェイスは大体の環境で問題なく使えるようになっていますので、好みで選んでも大丈夫です。
大体のオーディオインターフェイスはマニュアルに従ってドライバーのインストールをするだけで使えるようになります。
ドライバーとはパソコンからオーディオインターフェイスを操作するための専用のプログラムだと思ってください。
ここは重要な部分ですので必ずマニュアルをよく読んで、手順に従って操作してください。
参考:オーディオインターフェースの設定方法 Mac
多くの場合ここで一度再起動を要求されると思いますのでいったん再起動をしてください。
続いてDAWのインストールを行います。
こちらもオーディオインターフェイスに付属するCDやパッケージ内のCDなどから簡単にインストールが可能です。
多くの場合インストール後にシリアルコードによるライセンス認証がありますので、必ずコードがあることを確認して手元に置いておきましょう。
慣れた人であれば一度に全部覚えよう、一気にやってしまおうと思う部分かもしれませんが、初めての方は一つ一つの手順をマニュアルに従って順番に進めるようにしてください。
音源などを追加する
ここまで問題なく進めることができればDAWの起動アイコンが画面上にできていると思います。
一度起動してみましょう。
初期設定などが自動的に行われ、音を出せる環境にセットアップがすすみます。
この部分は使用するDAWによって異なる部分ですので、該当するDAWの解説書やマニュアルをよく読んでみてください。
参考:【DTM初心者のための】Studio One(スタジオワン)の使い方。インストール編
一般的なDAWにはメーカー純正の音源が付属しています。
例えばSteinbergのCubaseには親会社であるヤマハの楽器やサウンドを多く収録したHalion Sonic SEという音源が付属しています。
1ユニットで同時にたくさんの楽器や音を出力できる音源のことをマルチティンバー音源といいます。
Native InstrumentsのKONTAKTやUVIのFalcon、IK MultimediaのSample Tankなどもマルチティンバー音源です。
付属している音源で物足りないと感じるようになったらこれらの音源を追加することで、できることを増やしていくことになります。
まずは付属の音源を使用して音を出す操作をしてみてください。
Cubaseで簡単に音を出してみる所を見てみましょう。
シンセラックを起動してHalion Sonic SEにピアノの音をセットしました。
画面下のキーボードをクリックすると音が鳴るはずです。
シンセラックの起動 [F11キー]
その後MIDIトラックを1つ作成し、MIDIトラックからの演奏情報をHalion Sonic SEに向けて送るように設定しています。
設定ができるとMIDIトラックを選択している間に行う鍵盤の操作はHalion Sonic SEに送られて鍵盤での演奏ができるようになります。
最後はコードトラックを一つ追加しています。
コードトラックから先ほど作成したMIDIトラックにつなげておくことで、コードの指示がHalion Sonic SEに送られてコードの演奏ができるようになります。
この操作で音が鳴らない場合はケーブルの接続や、スピーカー、ヘッドホンの接続、ドライバのインストールなどを確認してみてください。
初めてDAWを触る人にとって最初の壁は音が出るまでにどこを通るのかが分からないことだと思いますので、せっかくの道具を活用するためにも基本の部分についてはしっかりとおぼられるようによく見直してみてください。
とりあえず音さえ出すことができれば、そこから先は楽しいことがたくさん待っています。
次は実際に簡単な操作で実際に曲を作っていく過程をやってみたいと思います。
怖がらずに挑戦してみてくださいね!
ライタープロフィール
DTMer
みるくここあ
元IT技術者。
ウィンドシンセを使います。
VOCALOIDやCeVIOを使って曲を作ってみたり、ボーカルを迎えて曲を作ってみたりしています。
元々楽器の練習用にオケを作るだけだった半端なDTMerでしたがVOCALOIDに出会い、その変遷に付き合っていくうちに深みに嵌っていたただの音楽好きです。
VOCALOID 2 MegupoidとVOCALOID 3 IA、そしてCeVIO Creative StudioのONEを使用しています。
ウェブサイト:http://milkcocoa.org
Twitter:milkcocoa_org